会社の設立が完了したら、まずは銀行口座を開設したい!という方が多いのではないでしょうか?
経営者の方は会社の設立後、いくつかの銀行を渡り歩き、口座開設手続きに追われる事になります。
しかし、弊社のスタートアップのお客様を含め、多くの経営者の方から、銀行側に口座の開設を断られた。というご相談を受けます。
口座開設が出来ない大きな理由は主に2つです。
①銀行側の手間になるから
②犯罪等防止のため
前回は第一弾、
断られない銀行口座の作り方 -門前払いを避けるために-
を書かせていただきました。
今回は、門前払いを避けられたとして、その後銀行審査に通るようにいくつかのコツをお伝えしたいと思います。
目次
何故審査に落ちるか
まず一番の理由としては、銀行口座を悪用されないためです。
昨今、他人の銀行口座や法人口座を利用した詐欺等が多くなってきていることに鑑みて、警察からも銀行への指導等も厳しくなってきているとの事です。
銀行としては、このような詐欺が行われるリスク考慮するに当たって、銀行口座を作ろうとする法人に実体があるかどうかを見に行きます。
実体が無い会社に法人口座を作ることは出来ず、また作る必要も無いので、そのような場合は口座開設の審査に落ちることが多いです。
銀行に会社の実体を認めてもらうには?
この会社は実体がある!と思ってもらうためにはいくつかの方法があります。実際に銀行口座を開設する時に銀行担当者にヒアリングを行った実例踏まえて、口座開設審査にプラスになる事はお伝えします。
前提として、実際に法人銀行口座を開設した時の参考例を下記に記載します。
・資本金200万
・三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、楽天銀行(全て無事開設)
・会社設立後1週間で開設手続きを行い、その1週間後に開設完了
実際のところ、銀行によって確認する内容は異なりますが、これからご説明する内容は、ほとんどの口座開設審査にプラスの影響があると思いますので、是非参考にしてみてください。
会社の事業内容が分かる資料
まず、会社の事業内容を分かってもらう事が必要です。資料としては、会社のパンフレット、商品説明資料、サービス案内等があげられます。
WEBページの開設
会社のホームページ、ネット販売等を行っている場合はネットショップのページ等を見せることで企業の実体を証明するものとなります。
銀行口座を開設する場合、開設申請書類にWEBページ有無を記載する箇所が必ずと言って良い程あるはずです。
取引事実を証明できるもの
これが一番強力かもしれません。
取引事実を証明できるものとしては、
①見積書
②請求書
③銀行口座の入金履歴
があげられます。
特に、既に以前から個人事業主としての取引がある方は、その時の請求書と当該金額が振込まれている事の証明として通帳のコピーを同時に提出すると、
企業実体を証明するものとしてはかなり信頼性が高いはずです。
また、筆者が口座開設をした時には、請求書と銀行口座の出金明細(通帳コピー)を提出しました。
前職での実績
過去に個人事業主としての取引実体が無い場合でも、
前職が会社の事業と関連したものである場合、前職での実績が現在の会社の実体として認められる場合があります。
その場合は、前職の事業内容が説明できる資料、またそこで働いていた事が証明できるもの(名刺等)を持参すると良いです。
出来きれば上記に加え、現在の売上見込の根拠資料(見積書、契約書等)が一つでもあると尚良いかと思います。
取締役の過去の経歴等
法人口座を開設する際に、役員として登記されている方のバックグラウンドのチェックをする事が多いです。
仮に、上記で説明した会社の実態を分かってもらえる資料をいくら揃えたとしても、バックグラウンドチェックで引っかかってしまった場合には口座の開設をお断りされる事が多いです。
法人口座の開設のみで、信用情報機関に問い合わせを行う事はあまりないかと考えられますが、過去に犯罪で新聞やネット記事に掲載されてしまった場合等は、銀行のデータベースにその情報が保存されてしまっている可能性があります。
駐車違反等が直接審査に響くとは考えづらいですが、過去に詐欺等の逮捕暦がある場合、特にそこから現在まで時間経過が浅い場合は、審査に大きく響く事が考えられます。
銀行や消費者金融から借入がある場合
役員等が、銀行や消費者金融からの借入れがある場合にも多少審査に影響があることが考えられます。
しかし、借入れがあるとうい事実よりも、その返済に遅滞がないか、返済を踏み倒した履歴が無いかを重視していると考えられます。
最後に
今回は、
断られない銀行口座の作り方 -第2弾 悪徳な会社と判断されないために-
をお届けしました。
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